

川崎病院は昭和11年、現在の川崎重工業株式会社の前身の「川崎造船所」の附属病院として開設されました。昭和25年には日本で最初の「医療法人」になり、社員専用の病院から地域の人々のための病院となりました。誕生からほぼ75年、「医療法人川崎病院」となってから60年、神戸市の中央部の総合病院として市民の皆様方に親しまれて参りました。平成10年には南館を新築しました。同時に多くの最新鋭の医療機器を導入し、高度の医療を提供することにより、地域の人々に頼りにされ、信頼される病院を目指して努力を重ねています。
川崎病院は全病棟がいわゆる「一般病床」で、急性期の病気の治療にあたっています。すなわち、急に発症した病気や慢性の病気でも急激に悪化した患者さんの治療にあたっています。そのために、看護体制は重症の患者さんの治療や看護に不足のないように、現在の保険制度で最も手厚い「7対1」の体制を取っています。すなわち、病棟では患者さん7人に対し一人の看護師が勤務しています。川崎病院の全職員数はほぼ500人です。入院患者さん一人につき、二人以上の職員が勤務していることになります。多くの人手を備えて、高度の医療を行なっているのです。
最近の病院の医療のキーワードは「チーム医療」です。以前の医療は患者さんに治療にあたるのは医師で、看護師や薬剤師、理学療法士、検査技師、放射線技師、栄養師、ソーシャルワーカーなどの仕事は補助的な役割としか見なされていませんでした。しかし、チーム医療のもとでは患者さんの治療にはこれらの職種全員が知識と技量を出し合って相談して、患者さんのために最善の医療を提供しようと考えるようになっています。川崎病院でも多くの医療チームがあり、一人一人の患者さんの治療から病院全体の感染防止や安全管理にあたっています。これからも私たちはさらにチーム医療を推進する所存です。
急性期の病院では患者さんの主な治療が終了し、体力をつけたり元の生活に戻るためリハビリテーションをしている患者さんを長期に入院していただくと、病室が不足してきます。そこで、ゆっくりと治療に専念できる「療養型病院」、「老健施設」や「特別養護老人ホーム」などの施設や在宅で患者さんを診ておられる診療所とも充分な連携が必要です。私たちは「地域医療連携室」や「在宅医療支援室」などを設置し、病診・病病連携にも力を入れております。退院後、また病状が悪くなれば、これらの施設やお家から喜んで入院していただきます。患者さんが満足してその時期の最も適した医療を受けることが非常に重要と考えています。
当院では今うれしい事業を進めています。前述のように川崎病院は建築後ほぼ75年となり、建物の老朽化により患者さんのアメニティーが充分ではありません。また、診療上も能率が悪くなってきました。そこで、平成23年4月よりほぼ三ヵ年の予定で本館の立替事業に着手しました。新棟の完成は平成24年12月、周辺の整備が完了し、新病院が完成するのは平成25年10月の予定です。その間、診療は今までどおりに機能を落とすことなく続行いたします。ご期待ください。

