心臓血管病センターは全35床の循環器内科の単科病棟です。西館完成に合わせて西館3階に移転し、同じフロアにはHCU・救急外来・心臓カテーテル室が設置されていますので、救急外来やHCUから転床される心不全や心筋梗塞後急性期を脱した患者さんをスムーズに受け入れることが可能です。
当センターでは動脈硬化性疾患、特に急性心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患に対する冠動脈造影、経皮的冠動脈形成術(風船治療・ステント留置術)をはじめ、心不全・心臓弁膜症・心筋症・不整脈などの心疾患及び下肢閉塞性動脈硬化症に対する経皮的血管形成術など、各種心血管系疾患の診断・治療をおこなっております。急性心筋梗塞などの急性期虚血性心疾患に対しては、緊急心臓カテーテル検査、冠動脈形成術を積極的に実施しています。動脈硬化性疾患の増加に伴い、冠動脈造影から経皮的冠動脈形成術に至る症例数がこの数年大きく増加しています。平成22年1月に日本心血管インターベンション治療学会の認定医・専門医・指導医の資格を持つ西堀部長が着任し、冠動脈形成術をより確実かつ安全に実施できる体制が整備されました。検査・治療は患者様への侵襲が少ない手首の動脈からの実施を原則としており、検査入院は3日間の短期入院となっております。
最新のCT機材の導入とともに「冠動脈CT」検査を開始し、検査件数は年間500件程度で推移しています。患者様に侵襲の少ない冠動脈画像診断法として定着しました。CT検査枠を拡充し、毎日検査枠を設定しております。その他、非侵襲的な心臓検査法として、心臓核医学検査(シンチグラフィ)、心臓超音波検査(心エコー)を実施しています。
下肢閉塞性動脈硬化性疾患や下肢切断の危険がある重症下肢虚血症例の増加に伴い、下肢動脈の超音波検査・CT・MRIなどの低侵襲検査から血管造影検査、さらにはステント治療まで幅広い診療を行っており、治療件数も増加しています。