2025.04.02
近況報告〜心境の変化〜
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。現在投稿中のブログは約10ヶ月前の内容です。年が変わって年度末を迎え、現在の近況報告をしたいと思います。
2025年になったと思ったらもう年度末が過ぎ、本当に月日の経つのは早いです。 年末は私のしょーもない不注意から足の指を骨折しギプス生活となり、年明けには発熱を繰り返し寝込んでしまうなど、あまり良い年末年始を過ごしたとは言えませんでした。
しかしながら、嬉しいビックニュースが年末にありました!
それは昨年11月に「がん化学療法後に増悪した治療切除不能な進行・最初の結腸・直腸癌」に対する分子標的治療薬が新たに発売されたことです。簡単に言うと、私に適応がある新薬が承認されたということです。標準治療で使える薬がなくなっていた私にはこれほどの朗報はありません。新薬が承認されるなどなかなかないことなので、とてもラッキーです。
年明けにすぐ開始する予定でしたが、骨折のギプスが外れてから始めることになって、1月末からこの薬を飲んでいます。また新たな副作用との戦いになるのですが、1クール終了時の血液検査では、増悪し続けていた腫瘍に関係する値や肝臓の数値などが少し改善傾向にあるようで、効果を期待したいと思います。
がん発覚から3年が過ぎ、心境に変化がでてきました。正直、自分は3年は生きられないと思っていました。勝手に「自分の余命の最長は3年くらいだろう」と。SNSで知り合った、同時期に治療や同じ抗がん剤投与を開始した方や、自分よりももっと後にがん治療を開始した方で亡くなった方もいたりして、自分の病状で3年生きる難しさを感じ、同じようになるのかなと思っていました。がん治療を開始した時から「余命・終わり」を意識して生活していました。常に終わりがいつになりそうか考え、そこから逆算して「やれる事をやっておく」といった感じです。
もともと「どんなに頑張っても3年だろう」という思いが心のどこかにあったので、仕事の引き継ぎや家族でやりたかったこと、会いたい人に会う、自分の身辺整理など、ほぼやり終えてしまいました。そして、自分の中ではとても無理だと思っていた「3年生存率18%に残る!」の目標を達成したあと、燃え尽き症候群のようなふわふわとした感覚になってしまっていました。
考えてみると今まで「余命・終わり」を意識しすぎていたのかなと反省。ずっと分かっていたつもりでしたが、がん治療の効果には個人差があり、余命を予測するのは困難。今回のように新薬がでてくることもある。 人生、先のことなんてわからないし、だからこそおもしろい。
2025年を迎えてからは気持ちを新たにあまりいろいろ考え過ぎず、何ヶ月先がどうとか考えずに、日々の生活と近い未来を楽しみにしようという気持ちになってきました。 新しい目標は 「子供たちの成長、イベントに立ち会える日を更新すること」です。ちなみにがん発覚時に小学6年生だった長男は中学3年生になり、このブログが掲載される頃には、合格発表も終わり進学先の高校が決まっています。ワクワク、ドキドキしながらこれから来るイベントを待ちたいと思います。
最後に病院からのお知らせです。 川崎病院は診療だけでなく、かわさき健康講座の開催や商店街とコラボしたイベントなど、地域住民の皆さまとの関わりを大切にしている病院です。私も昔、当院でクリスマス会を行った時には地域の方々にいろいろとご協力いただき、お世話になったことを思い出します。この度、川崎病院と地域住民の皆さまをつなげるようなプロジェクトが立ち上がったようです。詳細についてはリンク先をご覧いただけたら嬉しく思います。
今後もできるところまでブログは続けていきたいと思っていますので、 これからもよろしくお願いします。
※治療の方針はひとによって異なります。本ブログの治療方針や経過が、あなたにも適用されるとは限りません。