2025.08.06
「医療従事者ががん患者になった話」作者 逝去のお知らせ
いつもブログ「医療従事者ががん患者になった話」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。
このたび、本ブログの作者である当院職員が、かねてよりがんと闘病しておりましたが、先日永眠いたしましたことを、謹んでご報告申し上げます。
本ブログは、作者がご自身の闘病記録としてSNSに投稿されていた内容を、ご本人が厳選し、加筆修正を加えたうえで、当院ホームページに掲載しておりました。そのため、実際の状況よりも半年ほど遅れて更新されていました。生前にいただいていた原稿は、前回の投稿が最後となります。この原稿は昨年末までの内容ですが、年明け以降は新薬による治療に専念されていました。その後、治療が終了し、緩和ケアを受けながら、多くの方々に囲まれ、温かい日々を過ごしておられました。
ブログ掲載にあたっては、広報室と作者が度々打ち合わせを重ねておりました。その際には、「残される家族のことは心配だが、病気が発覚してからは、悔いのないようにやりたいことをすべてやったから、後悔はない」と、いつも語っておられました。その前向きな姿勢は、私たち職員にとっても大きな励みとなり、多くの学びをいただきました。亡くなる数日前まで、ブログ掲載の記事のことを気にかけ、ホームページへの掲載記事の“在庫”を心配されていた姿が印象的でした。作者とは、最後の投稿をどうするかについても話し合いをしておりましたが、ご自身で最後の記事を執筆されることはありませんでした。それは、最期まで諦めず、前向きに病と向き合っておられた証だと、私たちは感じております。
ブログの最後の投稿については、「ご家族のご意向を尊重したい」という作者の思いに沿い、ご家族と確認のうえ、広報室より本お知らせを投稿しております。なお、ご遺族からも「弱音を吐くことなく、最後まで前向きに病気と闘い続けていた」と伺っております。
本ブログは、当院ウェブサイト内でも常に高いアクセス数を誇り、多くの方々が作者の言葉に励まされてこられました。そのため、今後もこのブログは引き続き公開を続け、作者が生きた証として、そして同じ病と闘う方々への希望として残してまいります。
改めまして、長きにわたりブログをお読みいただいた皆さまに、心より感謝申し上げますとともに、故人のご冥福を深くお祈り申し上げます。