がん発覚9週目~化学療法3クール・がん相談室~
前回、診察を待っているときに外来の看護師さんから
「がんになって何か困っていることや不安なことはありませんか?」
と聞き取りをされました。
確かに、がんが分かると本当にいろんなことを考えます。
最初は特に不安だらけでした。
治療の効果はどうか?
余命は?
子どもたちや奥さんの精神状態は大丈夫だろうか?
仕事はどうやって働いたら良いのか?
お金は足りるのか?
正直、どうしたらいいのか分からないことだらけです。
このときに気になっていたのは、
「子どもたちとの接し方、働き方とお金に関すること」
そのことを看護師さんに伝えると、がん相談室(がん相談支援センター)があることを伝えられ、予約を取って相談することにしました。
子どもとの対応に関しては、看護師さんに話を聞いていただき、いろいろとアドバイスをいただきました。
制度に関することはMSW(医療ソーシャルワーカー)さんに対応してもらいました。
高額医療費保険や組合健保の補助の仕組みや手続きの方法を教えてもらいました。
就労方法については、当院の産業医との面談を行い、決めて行くことになると教えてもらいました。
高額医療費の補助があることは知っていましたが、手続きの仕方はわからず、健保組合から補助があることも知りませんでした。会社によって支援してくれる仕組みが様々で、もしものときは職場の事務の方に早めに相談するといいかもしれません。
川崎病院では総務課に連絡後、すぐに申請していただいたので、その月には受給証を送っていただき、窓口での負担を軽く済ませることができました。健保組合のほうも申請を行い、2、3ヵ月後にはなりますが、治療費に対して補助金をいただくことができました。
抗がん剤治療は高額になるので、こういった制度は本当に助かります。
病院には様々な専門のスタッフがいます。
医療や介護に関する制度や仕組みはとても複雑でなかなか分からないことばかり。
そういったときはMSWさんが、話をきいて、問題を解決してくれます。
がんのことだけではなく、何か医療・介護のことなどで分からないことや困ったことがあれば、患者支援センターに相談してみてください。
必ず力になってくれると思います。
化学療法の2クール目から2週間後。
外来で採血を終え、診察を受けます。
主治医「今日も点滴(化学療法)はできないですね」
前回と同様、好中球数が少なかったのです。
本人は元気なつもりで、時間をつぶすための本なども用意して準備万端だったのですが、
この日は治療を受けることができませんでした。
主治医「次回は抗がん剤の量を少し減らして点滴していきましょう」
うーん。
せっかく、効いている感じはあるし、減らしてしまって効果がなくなったらどうしよう…
などと考えてしまうのですが、そのままの量で点滴の期間が遅れるほうが身体に入る抗がん剤の量が減ってしまうことになるので、減らして定期的に行う方がよいとのことでした。
延期になったことで、日に日に副作用も抜けてきます(完全ではないですが)。
そのおかげで、週末は長男と西宮ストークスのバスケットボール教室のイベントに行くことができました。本来は6月に開催される予定だったのですが、コロナの影響で、延期、延期となりようやく開催されました。
ただ、身体にポートが入っており、又歩くだけでも動悸や息切れなどがあるため、とても一緒にバスケットすることはできないと思い、近所のバスケ好きのパパ友さんにお願いして、代わりに参加してもらうことにしました。
一緒にプレーできない寂しさがありましたが、パパ友さんのおかげで、知らない中でも自分なりのプレーをしようとする息子の姿を見ることができて満足でした。
こころよく引き受けてもらい、西宮まで車を走らせてくれたパパ友さんには本当に感謝です。
そして、一週間後。
採血して、今日こそは!と気合い入れて診察へ。
主治医「今日ももう少しだけ好中球がもどっていないですね。来週は大丈夫だと思います。」
また、延期…。
化学療法ができない日が延びていくと、悪くなっていくのではないかと不安になります。
でも、仕方ありません。
好中球よ、早く戻ってこーい!
つづく
西宮ストークス
・・・西宮市をホームタウンとする日本のプロバスケットチーム