2024年度の取組
スタッフ
- 主任部長 西村 元延
- 吉龍 正雄、熊谷 国孝
1年の総括
血管外科においては、2024年4月に熊谷医師が、また2024年7月に吉龍医師が着任し、本格的に診療科としての活動を開始した。2024年4月より腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療を暫定実施施設として開始し、１年間で24例の腹部大動脈瘤・腸骨動脈瘤に対するカテーテル治療を大きな合併症なく施行できたことは今年度の成果であった。無事、腹部ステントグラフト実施施設としての正式な認定も受けることができた。末梢動脈手術は12例とまだまだ数少ないが、循環器内科の血管内治療チーム、形成外科とコラボレーションしながら、重症下肢虚血症例に対しても質の高い治療を目指している。地域における存在価値をアピールし、さらに症例を増やしたい。その他、下肢静脈瘤に対する治療も18例に施行した。これに関しても、川崎病院において下肢静脈瘤治療を積極的に開始したことを地域にアナウンスしながら、症例増加を目指したい。
実績
| 病名 | 症例数 | 術式 | 手術数 |
|---|---|---|---|
| 腹部大動脈瘤 | 22 | EVAR | 22 |
| 腸骨動脈瘤 | 2 | LegEVAR | 2 |
| 膝窩動脈瘤 | 1 | 人工血管置換 | 1 |
| 閉塞性動脈硬化症 | 10 | Distal Bypass | 2 |
| FF bypass | 2 | ||
| FP bypass | 1 | ||
| TEA(±EVT) | 5 | ||
| 急性動脈閉塞 | 1 | 血栓除去(+EVT) | 1 |
| 下肢静脈瘤 | 18 | RFA | 17 |
| 不全穿通枝結紮 | 1 | ||
| 末期腎不全 | 2 | シャント造設 | 2 |
| 腹腔動脈瘤 | 1 | 血管塞栓術 | 1 |
| 心嚢液貯留 | 1 | 心嚢ドレナージ | 1 |
| ECMO装着状態 | 3 | ECMO抜去 | 3 |
| 合計 | 61 | 合計 | 61 |
学会発表
- 2024年5月29日
第52回 日本血管外科学会 学術総会 - 2024年6月3日
第12回 森之宮ワークショップ 症例検討会 - 2024年8月3日
日本血管外科学会 中国四国地方会
第54回総会(座長) - 2024年8月4日
TS研究会 - 2024年10月24日
第65回 日本脈管学会学術総会 - 2024年12月1日
第125回 日本循環器学会中国地方会（座長） - 2025年2月2日
第23回 日本心臓血管外科再生治療研究会 - 2025年3月15日
第52回 日本集中治療医学会 - 2025年3月30日
第89回 日本循環器学会学術集会
論文発表
- K, Kumagai et, al. Circ J. 2024 Oct 25;88(11) :1863.
- K, Kumagai et, al. Gen Thorac Cardiovasc Surg Cases.
2025 Feb 7;4:8.