令和元年度 川崎 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 14 54 67 75 200 366 710 1734 1846 732
地域医療支援病院である当院では、総合的な医療提供を行い幅広い年齢層の患者さまにご利用いただいております。
現代社会の高齢化促進と同様に、地域の高齢化率は更に進んでいることや、当院に小児科や産科の診療科がないことから、当院の患者さまの
約75%が70歳以上のご高齢の患者さまとなり(60歳以上では全体の85%以上)、入院される患者さま全体での平均年齢は74.8歳と非常に
高くなっております。患者さまの高齢化が進んでいく状況を鑑み、患者さまのさまざまな状況に合わせた診療を行って参ります。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2:なし 副傷病:なし 126 27.25 20.84 14.29% 86.44
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病:なし 121 20.61 12.58 4.96% 80.43
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2:なし 副傷病:なし 102 12.76 9.79 2.94% 77.30
100380xxxxxxxx 体液量減少症 76 25.74 9.13 3.95% 82.72
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術なし 手術・処置等2:なし 54 6.09 5.39 1.85% 63.98
当院の内科は、糖尿病内分泌内科・血液腫瘍科・腎臓内科・消化器内科・総合診療科と多岐に亘る専門資格を有する常勤医師が勤務しており、それぞれの専門性だけでなく、相互に情報共有・連携し、総合的な診断・治療を提供しうる体制を整えています。
そのため、内科で入院する患者さまの疾病は広範囲に及んでいます。ご高齢の患者さまが大半を占めることもあり、症例数として多いのは、高齢化に伴い罹患する方が増加する、誤嚥性肺炎となっており、次いで腎・尿路系の感染症疾患、胆管結石となります。
また当院では、急性期治療を行った後の経過観察、継続加療が必要な患者さまは、在宅にお帰りになるまでの維持的治療期間として、比較的長期に入院加療を行える病棟(地域包括ケア病棟)を利用して頂くことが多く、他施設と比較すると少し長めの在院日数となる傾向となります。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 55 7.44 4.85 0.00% 73.71
060040xx99x50x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2:5あり 副傷病:なし 44 4.64 4.33 0.00% 73.27
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2:5あり 副傷病:なし 35 4.46 4.26 0.00% 76.09
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2:6あり 副傷病:なし 26 6.08 4.40 0.00% 71.92
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2:6あり 副傷病:なし 25 3.76 4.36 0.00% 64.32
外科では、消化器内科と連携を取りながら主に消化器領域の治療を行っております。中でも、悪性腫瘍(がん)の治療に力を入れており、手術を中心とした外科的治療ならびに抗がん剤による薬物治療を行っています。
入院患者で最も多いのは鼠径ヘルニアの患者さまですが、近年は大腸がん(結腸がん、直腸がん)の患者さまが増えており、地域の高齢化とともにこの傾向はますます強くなってくると思われます。
大腸がん、胃がんを始めとする消化器がんに対しては、低侵襲(傷の小さい)である腹腔鏡手術を積極的に取り入れています。
大腸がん、胃がん以外にも肝がん・膵がん・胆道がんなど消化器領域全般に対するがん治療を行っています。消化器がん以外には、胆石症や鼡径ヘルニアなどの消化器疾患や急性虫垂炎や腸閉塞などの緊急入院も積極的に受け入れています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1:なし、1,2あり 手術・処置等2:なし 副傷病:なし 136 5.41 4.40 0.74% 70.35
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1:なし 手術・処置等2:なし 副傷病:なし 118 30.11 17.71 5.08% 83.42
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1:1あり 手術・処置等2:なし 副傷病:なし 89 3.19 3.01 3.37% 70.03
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1:2あり 手術・処置等2:なし 副傷病:なし 69 3.04 3.15 0.00% 69.17
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2:なし 67 5.60 5.02 0.00% 67.88
主に心臓疾患を対象とした診療科である循環器内科は狭心症、慢性の虚血性心疾患の血管内治療(経皮的冠動脈形成術〔PCI〕)を必要とする患者さまが最も多くなっています。
また、PCI後のフォローアップ検査等、術後も定期的に経過観察を行い継続的に疾患の管理を行っており、そういった患者さまを含めると、300名近くの狭心症等の患者さまが当院での入院加療を行っています。
次いで、心不全ならびに不整脈の患者さまが上位を占めています。当院では、心房細動など不整脈に対するアブレーション治療(心筋焼灼術)にも力を入れています。
循環器内科は、「心臓血管病センター」での24時間緊急カテーテル治療等早期の治療を行い、急性心筋梗塞等の緊急性の高い疾患に対しての治療提供体制を整えており、シンチグラフィをはじめとした、定期的なフォローアップの実施により、安全で安心な循環器医療の提供を行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 66 51.89 25.94 34.85% 84.73
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 37 9.51 5.54 0.00% 59.08
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)手術なし 副傷病:なし 31 41.68 19.40 35.48% 82.32
070343xx99x00x 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2:なし 副傷病:なし 13 3.54 12.16 0.00% 74.23
160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 副傷病:なし 12 16.67 5.59 0.00% 32.08
整形外科では、股関節骨折の患者さまが大部分を占めています。次いで、前腕の骨折や胸腰椎骨折の患者さまとなっています。
近年、整形外科の中でも関節、骨折、脊椎など詳細領域の細分化が進んでおりますが、当院ではそれぞれの領域において専門医師が常勤で勤務しており、広範囲に亘る整形疾患の対応を行っています。
中でも、小児整形外科や手のけがなどスポーツによるけがや障害に対応するスポーツ医学を得意としているところが強みとなっています。
また、当院は手術後の患者さまを中心として在宅復帰に向けた準備を行う地域包括ケア病棟を有しており、手術後早期に地域包括ケア病棟へ転棟して頂き、在宅復帰に向けたリハビリ等を行っています。そのため、平均在院日数は全国平均より長くなっています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1:なし 11 2.73 4.01 0.00% 62.45
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1:なし - - - - -
100100xx97x1xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2:あり - - - - -
070071xx97xx0x 骨髄炎(上肢以外)手術あり 副傷病:なし - - - - -
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。)鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1:なし 手術・処置等2:なし - - - - -
形成外科としての入院患者は、皮膚腫瘍や膿皮症等となっています。
当院では、形成外科単独の疾患だけでなく、他の診療科で入院された患者さまの併存症・合併症等への対応を行っています。ご高齢の患者さまが多いことから、褥瘡を有する方や糖尿病の重症化に伴う足病変への対応を全面的にフォローすることで、安心できる全身管理への貢献を果たしています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 320 3.35 2.78 0.63% 76.59
020290xx97xxxx 涙器の疾患 手術あり 45 6.78 4.68 0.00% 75.98
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 11 3.09 5.95 0.00% 60.82
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 - - - - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - - - -
眼科では、白内障手術を中心として、角膜移植手術を除くほとんどの眼科手術に対応しています。
白内障手術が多く、次いで、涙器の疾患の患者さまが多くおられます。当院の眼科では、2名の常勤医師ならびに眼科専属のスタッフ体制、様々な処置・検査設備を整えており、増殖型糖尿病網膜症に対しての硝子体手術や、外来でのレーザー治療等への対応も行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 25 4.08 5.45 16.00% 38.80
030250xx990xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1:なし 24 2.00 3.22 0.00% 60.04
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 12 4.42 5.01 16.67% 63.58
030428xxxxxxxx 突発性難聴 - - - - -
030320xxxxxxxx 鼻中隔弯曲症 - - - - -
耳鼻咽喉科では、各種感覚器(嗅覚・聴覚・平衡感覚)の障害ならびに耳や鼻、喉など様々な症状に対応をしています。通院治療のみで治療困難な症例については、入院して頂き、手術等の治療を行っています。
急性扁桃炎等の患者さまが一番多く、次いで睡眠時無呼吸症候群の患者さまへのCPAP導入(経鼻的持続陽圧療法)による患者さまとなっています。
他にも、前庭機能障害や突発性難聴等などの患者さまがおられます。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 40 10 17 29 17 10 1 8
大腸癌 19 35 52 53 11 142 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - 10 - - - 13 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
「兵庫県がん診療連携準拠点病院」である当院は、健診~診断~治療~終末期にいたる一連のがん医療を提供しています。
がんの早期発見・がん予防への貢献のために、健診センターでは、各種検診・人間ドック・がんに特化したオプション検査などを行っています。
診断・治療については、手術による外科的治療をはじめとして、抗がん剤による薬物療法などがんの進行度や患者さまの状態や生活環境に合わせた治療法を選択し総合的に管理しています。
また、医師ならびに看護師、薬剤師等の多職種による緩和ケアチーム活動を開始しており、治療が困難とされたがん患者さまの精神的・身体的苦痛を和らげる緩和ケア治療の体制も整えています。
がん症例数は、年々増加傾向で、特に大腸がんについては、初発・再発の合計で前年度は45名増加し、今年度は67名増加となっております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 24 9.46 56.21
中等症 128 15.72 79.53
重症 36 23.28 84.08
超重症 - - -
不明 - - -
市中肺炎の患者さまは、今年度については、総数で192名(前年度:203名)と前年度からやや減少傾向となります。
当院では、中等症の患者さまが最も多くなります。重症度が高くなるほど在院期間は長め、平均年齢は高めという傾向になります。
疾病別では、細菌性肺炎や老人性肺炎の患者さまが多くなります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 16 35.56 76.50 37.50
その他 - - - -
当院は脳神経外科がないため、外科的治療が必要な患者さまは、入院後早期に他院へ転院して頂き、内科的治療適応の方が長期の治療を行っています。
また、地域の専門病院と連携を強化することで、入院前に他院へ紹介等を行っており、発症から3日以内の患者さまは年々減少傾向となっています。一方で、
他院にて集中的な治療を行ったあと、当院にて継続して治療する患者さまは増加傾向にあります。高齢の方が多いこともあり在院日数が長くなっており、リハビリ病院への転院も多くなっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 65 3.14 15.97 6.15% 78.45
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 48 2.19 8.58 4.17% 78.17
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 43 3.14 5.49 4.65% 73.65
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 38 2.87 7.71 0.00% 78.92
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 34 1.85 4.00 0.00% 69.65
内科では、内視鏡を用いた消化器系疾患に対する手術が大半となります。最も多いのは、胆管炎等に対する内視鏡的乳頭切開術や内視鏡的胆道ステント留置術、次いで大腸内視鏡検査から繋がる大腸ポリープ切除術となっています。当院では、初期の胃がんや大腸がんに対しての粘膜下層の内視鏡的切除手術が年々増加してきており、がんの早期治療に力を注いでいます。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 52 2.29 4.60 0.00% 73.35
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 47 2.87 10.38 2.13% 68.79
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 20 1.40 6.70 0.00% 73.15
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 14 7.57 18.21 0.00% 77.86
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術(低位前方切除術) 14 4.86 22.21 0.00% 70.50
外科手術は、入院患者さまの病状と連動しており、消化器系領域が大半を占めております。全身麻酔手術で最も多いのは鼠径ヘルニア手術で、次いで腹腔鏡を使用した胆嚢摘出術となっています。
2018年から鼡径ヘルニアに対しても腹腔鏡下の手術を開始しており、2020年からはほとんどの鼡径ヘルニアに対して腹腔鏡下手術を行っています。
3番目の抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用埋込型カテーテル設置手術は、局所麻酔下に点滴用の静脈ポートを埋め込む手術で、抗がん剤治療の際の点滴ルート確保や食事が接種できない高齢の患者さまに行う手術です。
4番目、5番目の腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術、腹腔鏡下直腸切除・切断術は大腸がんに対する手術方法ですが、当院ではほとんどの患者さまで開腹手術ではなく腹腔鏡下手術を行っています。腹腔鏡手術の利点である拡大視効果を活かして、出血の少ない丁寧な手術を心がけています。
外科手術に関しては、多くの症例でクリニカルパスを用いた標準治療を行っていますが、周術期リハビリテーションを取り入れることにより早期退院を心がけています。しかし、80歳以上の高齢の患者さまが多く、体力に応じた治療を行っている為在院期間がやや長い傾向にあります。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 129 3.23 4.50 1.55% 71.43
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 60 1.00 3.63 0.00% 68.47
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 53 2.58 9.87 5.66% 74.26
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 34 0.00 22.06 5.88% 70.91
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 27 0.15 11.78 0.00% 69.33
循環器内科では、狭心症や心筋梗塞の患者さまに対する経皮的冠動脈ステント留置術が最も多くなります(入院中に複数回の手技を実施した場合は、主たる手術のみの1症例として集計されてます)。
また、昨年度から、心房細動など不整脈に対するアブレーション治療にも力を入れており、経皮的カテーテル心筋焼灼術が経皮的冠動脈ステント留置術に次ぐ件数となっています。
その他、下肢慢性閉塞性動脈硬化症に対する四肢の血管拡張術・血栓除去術についても、昨年度と同等の件数を行っています。
また、早期治療及び術後管理の徹底により、全体的に術後の在院日数は短縮化傾向となっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨、上腕、大腿) 63 2.52 44.70 23.81% 77.13
K0462 骨折観血的手術(前腕、下腿、手舟状骨) 40 1.63 17.38 0.00% 61.18
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕、下腿) 38 1.11 2.68 0.00% 52.71
K0811 人工骨頭挿入術(股) 28 4.71 42.50 35.71% 85.29
K0484 骨内異物(挿入物を含む)除去術(鎖骨、膝蓋骨、手、足、指(手、足)その他) 20 1.25 1.05 0.00% 55.95
整形外科では、関節・脊椎と広範囲に亘る領域に対応を行っております。その中でも特に骨折に対する手術が多くなっています。
入院患者の最も多い股関節・大腿近位骨折と連動し、最も多い手術は、骨折観血的手術(大腿)ならびに人工骨頭挿入術(股)となっており、この2術式で100症例を超える実績となります。
当院は、症状軽快後の在宅復帰に向けた準備を行う地域包括ケア病棟を有しております。手術後早期に地域包括ケア病棟へ転棟し、在宅復帰に向けリハビリ等を行っており、ADLが改善された状態で退院できています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0841 四肢切断術(上腕、前腕、手、大腿、下腿、足) 12 14.67 56.67 0.00% 70.08
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹) - - - - -
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) - - - - -
K0151 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術(25cm2未満) - - - - -
K427 頬骨骨折観血的整復術 - - - - -
形成外科では、動脈閉塞や糖尿病による潰瘍に対する四肢切断術が最も多くなっています。その他の手術においては、通院で可能な手術は、ほとんどを外来で対応しているため、入院患者を対象とした上記表には実績としてはあまりあがってきませんが、皮膚腫瘍の手術やデブリードマンなど良性疾患を中心とした手術を行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 320 0.34 2.01 0.94% 76.36
K204 涙嚢鼻腔吻合術 45 0.51 5.27 0.00% 75.98
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 20 0.50 2.55 0.00% 67.05
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(縫着レンズ挿入) - - - - -
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない) - - - - -
眼科では、角膜移植手術を除くほとんどの眼科手術に対応しており、中でも、白内障に対する水晶体再建術(眼内レンズ挿入)は年間300件を超える患者さまに対応しています。
涙道の疾患の患者さまも多くおられ、涙のう鼻腔吻合術症例数も毎年50症例ほどに対応しています。
白内障についてはクリニカルパスを使用しており、術前術後合わせて4日以内で退院していただいています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K347 鼻中隔矯正術 - - - - -
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 - - - - -
K3892 声帯ポリープ切除術(直達喉頭鏡) - - - - -
K454 顎下腺摘出術 - - - - -
耳鼻咽喉科では、鼻中隔の弯曲を矯正する鼻中隔矯正術が最も多く、次いで、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃手術(摘出)、同じく扁桃に対する扁桃周囲膿瘍切開術が多くなっています。
悪性腫瘍や人工内耳に関する手術においては、他院を紹介して対応して頂いていますが、鼻中や扁桃以外にも声帯や顎下線など様々な部位の手術を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる 12 0.25%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 11 0.23%
異なる - -
がんの手術を中心として大手術を多く実施する当院では、感染防止の専門の医療スタッフを配置し、感染予防に細心の注意をはらっています。また、起こり得る合併症については、事前に患者さまにご説明した上で、手術や処置の施行に同意をいただいています。

全体的には、他院からの転院や様々な要因等も含めゼロにはできず、全退院患者のうち約1%を占めています。

敗血症・・・他院よりその治療目的に転院してこられた患者さま、もしくは原疾患が重症化し敗血症を発症してから入院される患者さまも複数おられる状況となっています。

手術・術後の合併症・・・患者さまの状態に係る要因や他院からの転院等も含めゼロにはできず、同一及び異なる契機併せて一定数の患者さまがおられます。内訳としては、手術後の出血、創部感染、人工関節脱臼、透析シャント狭窄等が主な合併症となっております。
更新履歴
2020/9/30
令和元年度 医療法人川崎病院 病院指標を公開しました。