細菌検査とは
患者様から採取された検査材料から、疾患の原因となっている菌を見つけます。また、その原因菌にどの抗菌薬が効くのかを調べてます。
症状に合わせてさまざまなものが検査材料となります。
例:尿や便、痰、咽頭ぬぐい液、血液など
○顕微鏡検査○検査材料をスライドガラスに塗りつけ、染色をし、顕微鏡で観察します。
○培養検査○検査材料を培地(栄養分を含んだ寒天)に検査材料を塗り、35℃のフラン器で培養します。
増殖した菌の塊(コロニー)が形成されるので、様子を観察します。コロニーの形成までの期間は早いものは1~2日ですが、結核菌のような発育の遅い菌は何週間もかかってしまいます。
○同定・薬剤感受性検査○同定検査は、培養検査で得られたコロニーを用いて、菌の性状を確認し、菌名を決定する検査です。薬剤感受性検査はどのような薬剤が効くのかを調べる検査です。近年、多くの薬剤が効きにくい菌、いわゆる耐性菌が増加してきています。これらの耐性菌は院内感染の原因菌となりうるため、検出した際には医師や病棟などと情報を共有し院内感染の防止に努めています。
○迅速検査○検査材料を用いて直接原因菌の検出を行います。当院では右記の項目を実施しています。短時間での結果の報告が可能な検査です。
○遺伝子検査○
結核菌を対象とした遺伝子検査を行っています。結核菌は発育が遅く、培養には時間がかかっていましたが、遺伝子検査によりより早く結核菌の発見できるようになりました。