一般検査室では、主に尿検査と便検査を行っています。
尿検査では、蛋白や糖、潜血、白血球などの定性検査と顕微鏡下での細胞形態を調べることで、腎疾患や糖尿病、尿路感染症などの疾患に有用なデータを提供しています。便検査では、大腸がんのスクリーニングに有効とされる便潜血反応や寄生虫感染症検査として虫卵検査を行っています。
尿定性検査と尿沈渣があります。
①尿定性検査は、試験紙法でPH・比重・蛋白・糖・ウロビリノーゲン・ビリルビン・ケトン体・潜血反応・亜硝酸・白血球の10項目の他、尿の色調・混濁を機器を用い判定しています。
②尿沈渣は、尿中有形成分を分析装置でスクリーニングした後、異常が見られた検体について顕微鏡で鏡検します。
尿中有形成分には、血球類(白血球・赤血球)や膀胱・尿路系から剥離された上皮や細菌などが見られます。
便潜血反応と虫卵検査があります。
①便潜血反応は、消化管からの出血の有無を調べる検査です。当院では、大腸がん検診などで一般的に測定される便中ヘモグロビンの他に、便中トランスフェリンも測定しています。
②虫卵検査は、寄生虫の虫卵や虫体の有無を調べる検査です。①髄液検査
細胞数・細胞種類・蛋白・糖・クロールなどを測り、髄膜炎・脳炎の診断や治療経過、中枢神経系の病態を知る検査です。
②胸水・腹水検査
細胞数・細胞種類・蛋白・比重など測定し、感染症や異型細胞の情報を提供しています。
③関節液検査
顕微鏡で細胞種類や結晶の種類を見ることで、痛風や偽痛風などによる関節炎の原因が分かります。
④精液検査
精子の数・運動率・奇形率を算定することで、精液中の精子の能力を見る検査です。
⑤インフルエンザ検査
鼻腔の拭い液を検体として、10分の測定時間で、インフルエンザA・Bを検出します。
⑥マイコプラズマ抗原検査
咽頭ぬぐい液を検体として、15分で肺炎を起こすマイコプラズマを検出します。
⑦尿素呼気試験
胃潰瘍や胃癌の危険因子であるピロリ菌の存在を知ることが出来ます。ピロリ菌は、ウレアーゼ゙を放出し胃の中にある尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解します。従って、呼気中¹³C-二酸化炭素おける¹³Cの含有量を測定することにより二酸化炭素の増加を検出し、間接的にピロリ菌を検出します。