2024年度の取組
スタッフ
- 総括部長 谷川 隆彦
- 木村 聡宏、梶原 淳、三上 城太、沖村 駿平、横田 祐貴
1年の総括
川崎病院の外科では消化器癌に対する外科的治療を中心に急性腹症や炎症性疾患などの緊急手術にも対応している。治療の中心は外科的手術だが、その75％以上が腹腔鏡手術である。コロナ禍による受診控えにより減少していた手術数は増加傾向に転じており、2024年度の全身麻酔手術数は403例で初めて400例を超え、中でも大腸癌と鼡径ヘルニアの手術件数は年々増加している。昨年度から新たに腹腔鏡下直腸脱手術にも取り組んでおり、患者の高齢化に合わせて必要とされる手術術式を取り入れている。術後補助化学療法や手術後の再発癌に対する化学療法については腫瘍内科医の助言のもとに当科が担当しており、症例によっては緩和ケアにも対応している。医師の働き方改革の推進が求められているなかで、次年度からは医療看護師の採用を予定しており、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリテーション部などとの連携強化によるチーム医療の推進を通じて、課題を克服していきたい。
実績
手術件数
| 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 消化器外科手術 | 283 | 295 | 320 | 372 | 425 |
| – 全身麻酔手術 | 248 | 270 | 273 | 342 | 403 |
| – 全身麻酔以外の手術 | 35 | 25 | 47 | 30 | 22 |
| – 鏡視下手術 | 177 | 204 | 210 | 266 | 305 |
| 胃癌 | 13 | 20 | 19 | 24 | 24 |
| 大腸癌 | 49 | 55 | 45 | 53 | 66 |
| 肝細胞癌・胆管細胞癌 | 6 | 3 | 8 | 6 | 8 |
| 転移性肝癌 | 1 | 6 | 2 | 2 | 6 |
| 膵癌・乳頭部癌など | 2 | 5 | 3 | 6 | 8 |
| 胆石症・胆嚢炎 | 48 | 70 | 67 | 89 | 90 |
| ヘルニア | 68 | 48 | 68 | 91 | 118 |
| 虫垂炎 | 25 | 21 | 23 | 32 | 24 |
学会発表
- 地域密着型病院としての医療情報提供の取り組み
谷川 隆彦、西村 元延、木村 聡宏、三上 城太、沖村 駿平
第86回日本臨床外科学会（栃木）2024/11/21-23 - 悪性十二指腸狭窄に対する内視鏡的胃十二指腸ステント治療の検討
三上 城太、梶原 淳、木村 聡宏、谷川 隆彦
第86回日本臨床外科学会（栃木）2024/11/21-23 - 外科医の育児と仕事の両立を実現するための環境と職場理解を目指して
沖村 駿平、木村 聡宏、三上 城太、谷川 隆彦
第86回日本臨床外科学会（栃木）2024/11/21-23 - 直腸癌に対する術前放射線化学療法：画像検査を用いた治療効果判定と組織学的応答の検討
沖村 駿平、竹田 充伸、波多 豪、関戸 悠紀、荻野 崇之、三吉 範克、植村 守、山本 浩文、土岐 祐一郎、江口 英利
第79回日本大腸肛門病学会（神奈川）2024/11/29-30 - 残胃全摘術後の輸入脚症候群に対し内視鏡的pigtailカテーテル留置が有用であった一例
青山 怜奈、三上 城太、梶原 淳、木村 聡宏、谷川 隆彦
第86回日本臨床外科学会（栃木）2024/11/21-23
司会、座長
- 神戸市兵庫区医師会学術講演会（5月度）
2024/5/31 兵庫区医師会 会議室／早期回復を目指す大腸癌手術-ERASに取り組んだ15年- ／座長：谷川 隆彦 - 神戸市医師会学術講演会
2024/9/28 神戸市医師会 中ホール／胃癌診療の今後の方向性について／座長：谷川 隆彦 - 兵庫県がん診療連携協議会 研修・教育部会セミナー
2024/10/5 神戸市教育会館 大ホール／消化器がんに対するロボット手術の現状と未来／座長：谷川 隆彦